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このサイトでは、近年認知症の予防になると言われているトレーニングについて、世界の研究者の報告やトレーニングの限界、知っている人が少ない認知症の一原因となる隠れ脳梗塞などについて紹介していきます。
認知症の予防計算読み書き
認知症予防のトレーニングとして、読み書きが一般的で人気があります。
しかし、読み書きが果たして本当に効果があるのか疑問の声も年々上がっているようです。
というのも、『大人のドリル』で一躍有名になった川島隆太教授の論文にこういう一文があるからです。「成果がトレーニングそのものに由来するのかどうか、我々は区別できなかった」
これが何を意味するのかというと、音読と計算(読み書き)の効果を『大人のドリル』を有名にした川島隆太教授自らが疑問視しているからです。 この矛盾がきっかけになり、世界各国でも同じようにトレーニングで認知症予防の効果を得られるのかの実験が行われています。
誰もが『鍛える=予防する』だと考えるが…
あなたを含め世の中の多くの人は、脳をトレーニングすれば認知症が予防できると考えている人が少なくないようです。
しかし、トレーニングで使われる脳の部位は前頭葉・前頭連野ですが、認知症になる原因は前頭葉ではなく海馬周辺の異常です。今でもなぜ海馬周辺に異常が起こるのか解明されてません。
たとえば読み書きで鍛えられるのは前頭葉ですが、認知症(特にアルツハイマー型)は海馬や記憶を司る脳の部位に異常が発生して発症するものです。
前頭葉を鍛えて期待できるトレーニングの効果は、認知症の症状の一つである“感情的になりやすい”症状を抑えやすくなることですが、海馬周辺の異常を治すことにはなりません。
こういう事実を踏まえ、世界の認知症研究者の間でも認知症トレーニングの効果について疑問を持つ人は少なくないようです。